天然酵母パン大好きサイト 小麦
スポンサードリンク麦畑の写真は、麦を作ろうホームページさん からご提供頂きました。
日本の小麦の消費量(1年間)は、約630万トン。もちろん、パンだけでなく、うどんやそうめん、ビスケットやケーキ、そして我が大阪が誇る?お好み焼きにたこ焼きなどなど、世界でも上位に位置する消費量なのです。
その約9割がアメリカやカナダ、オーストラリアから輸入しています。日本でも、約110種類の小麦が栽培されていますが、そのほとんどかパンやお菓子作りには適さないと言われている中力粉。
しかし、最近ではテレビでも取り上げられ大人気のハルユタカや、ハルユタカの後継種とされている春よ恋、扱いやすいといわれているキタノカオリなど、国産小麦でパンを焼く人が増えてきています。
天然酵母パンは、この国産小麦を相性が良いので、私もハルユタカをメインに、いろいろな国産小麦でパンを焼いています。ポストハーベスト(残留農薬)の心配がいらないのも、人気のひとつかもしれません。
あ、もちろん、オーガニックの小麦粉や、アメリカや、カナダ、オーストラリアからの輸入の小麦粉も使っていますよ〜。このパンには、この小麦など、食パン、ハード系パン、甘いパンなど、レシピによって使いわけたりしています。
小麦粉のタンパク質(グリアジンとグルテニン)のことです。小麦粉に水を加えてこねると、弾力性と粘着力が出てきます。これは、グルテンがあるためなんです。グルテンが多く質の強いものから、強力粉→中力粉→薄力粉となります。このグルテンの性質を利用して、パンなどが作られているわけです。よ〜くこねると、よ〜く膨らみますよ!
ちなみに、洋菓子には、薄力粉が適しています。グルテンが多いと、強いコシができて、スポンジケーキなど、ふっくらと仕上がりません。あ、でも多少のグルテンは必要で、コレがないと、せっかく膨らんだスポンジケーキもすぐにしぼんでしまいます。なので、小麦の混ぜ方やこね方が重要になってきます。
強力粉はタンパク質含有量の高い硬質小麦から、薄力粉はタンパク質含有量の低い軟質小麦から作られています。
強力粉 | 準強力粉 | 中力粉 | 薄力粉 | |
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主な用途 | 食パン、中華麺など | お菓子パン、フランスパン、餃子の皮、中華麺など | うどんなど | ケーキ、お菓子、天ぷらなど |
パンやお菓子に使う「打ち粉」は必ず強力粉を使ってくださいね〜。強力粉は粒が大きくサラサラしていますが、薄力粉は粒が小さくしっとりしているので、ダマになりやすいです!
小麦粉のパッケージに、タンパク質含有量:11.0±1.0% 灰分:0.45±0.05% というような表示があります。この灰分(ちなみに、カイブンと読みます)の少ないものから特等級、一等級、二等級、三等級、末粉と区別しています。等級は灰分が少ないほど上がり、多いほど下がります。さて、この灰分とは、粉に含まれる、カルシウム、リン、鉄、マグネシウムなどをさします。また、含有量の高いアメリカやカナダ産の小麦は、はふんわりと柔らかいパンになり、含有量が低い国産小麦やヨーロッパ産のものを使うと、どっしりとしたパンになります。
強力粉 | 中力粉 | 薄力粉 | |
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特等級 | 高級ロールパン | フランスパン | カステラ、スポンジケーキ、ロールケーキ、天ぷら |
一等級 | 高級中華麺、高級お菓子パン、パン、 | 高級麺、素麺、冷や麦 | ケーキ、クッキー、饅頭 |
二等級 | お菓子パン、中華麺 | うどん、クラッカー | 一般のお菓子、ハードビスケット |
三等級 | 駄菓子 | かりんとう | 麩 |
小麦の粒は3つの部位からできています。
小麦の粒の約83%からなっているのが、「胚乳」といい、小麦粉となる部分です。糖質やタンパク質が主な成分となります。このタンパク質、身体に負担をかけない植物性で、私たちの血や筋肉を作ってくれる、大切な栄養素なのです。ただ、完璧でははないので、パンと一緒に、卵やハム、チーズや牛乳などを一緒に摂ると、バランスの良い食事となります。ベーコンエッグやチーズオムレツって、何気に食べていたけれど、理にかなっていたのですね〜。ちなみに、小麦のカロリーは、370kcal/100g。成分の70%前後が炭水化物(でんぷん質)なので、お米と並んで、十分にエネルギーを摂取できます。
小麦の粒の約15%からなっているのが、小麦の表側で、ふすまと呼ばれるものです。食物繊維(2.5〜2.8%含)が豊富なので、パンやケーキに1割ほどまぜて焼くと、香ばしくて美味しいです。このふすまがついたまま製粉されたものが全粒粉となります。
小麦の粒の約2%からなっているのが、胚芽。必須脂肪酸(リノール酸など)やビタミンEなどが豊富で、美白やしみに効くと言われるほど、栄養価が高い部位です。ロースとしてからパンにまぜるのがポイント。
その他、鉄、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、ミネラル、ビタミンB1,B2なども、小麦粉には含まれています。が、パンで摂取するだけでは、どれも十分ではないので、パン以外からも摂ってくださいね!
他のにおいを吸収しやすいので、においの強いモノと一緒には置かず、風通しの良い、乾燥した場所に置くとよいです。。湿気があると、虫などの発生以外にも、小麦そのものの成分が変質してしまいます。
さて、つらつらと私の知る限りで、小麦について簡単にまとめてみましたが・・・ やはり、一番大事なことは、作りたいモノに合わせて、それに最も適した小麦粉を選ぶことでしょうか。
私が、よく利用しているcuocaさんでは、この小麦は食パン向きとか、天然酵母を相性がいいとか、コメントが載っているので参考になると思います。富澤商店さんでも、たくさんの種類の小麦粉を扱っているので、私は、それぞれ1kgずつ買って、このレシピにはどの小麦が合うかなぁと、水分量を変えたりしながら作り、気に入った物を、次から多めに買ったりしています。
まぁ、自分で作ると、どの小麦で焼いてもおいし〜んですけどね。あ、でもコノ水分量は結構大事かも。小麦自体の水分量がそれぞれ違う(同じ種類でも、収穫年によっても変わったりします)ので、同じように焼いているのに、ちょっとぱさぱさだったりするときも。なので、あれ?と思ったら、レシピの横にメモをしておいて、次に作るときは、水の量を増やします。